MARUKU blog

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新型コロナウィルス検査方法について

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管理人のMARUKUです。

今回は新型コロナウイルスの診断で用いられる抗原検査について他の検査方法と比較して解説していきます。

 

昨年の冬場から猛威を揮っている新型コロナウイルス(covid-19)

あらゆる分野で影響を及ぼしています。

 

 

 

もちろん私の勤める医療業界にもその影響力は大きく、今までの日常生活とは大きく変わってしまいこれからの生活は「新しい日常」とまでメディアの方から揶揄されています。

 

 

 

新型コロナウイルスはこのお陰で世間に知られるようになったPCR検査抗原検査を実施し、診断が確定します。

 

どの検査も長短があるので実際に検査をしてみた経験を元に抗原検査を特に注視して解説していきます。

 

 

 

 

 

 

新型コロナウイルスとは、2019年に中国の武漢が発症源と言われている読んで字のごとく

新型のコロナウイルスであり、(コロナウイルスとはいわゆる風邪の10~15%を占めており誰もが感染しうるウイルスであり、軽症の場合がほとんどですが重症となりうるケースもある)今回世界中で蔓延している新型コロナウイルスはcovid-19と名前が付けられました。

※20 19 年に発生した covidコロナウイルス)という単純な理由

 

現時点でインフルエンザのタミフルリレンザのような治療薬が存在せず、(2020.0926現在)完治するまで時間がかかる厄介な病気です。

 

 

 

 

 

抗原検査ってなに?

抗原は免疫細胞上の抗原レセプターに結合し、免疫反応を引き起こさせる物質の総称。

 

例えば、細菌やウイルスなどの外来病原体や注射などで体内に入る人為的なタンパク質などが抗原となります。

 

抗原検査は鼻腔や唾液などの検体中にいる抗原量を検査しそれが一定値を超えると陽性と診断されるという検査法です。

 

 

 

 

PCR検査や抗体検査との違いは?

よく聞かれますが検査方法自体は全く別で、かつそれぞれに一長一短があります。

 

 

PCR検査

 

ウイルスに含まれる特定の遺伝子を増やして調べる検査方法。

遺伝子を増幅させるので、感度は抗原検査よりも高いが所要時間が長く前処理を含めると結果が出るまで5、6時間かかり非常に手間のかかる検査となります。

 

 

 

抗原検査

 

先述の通り検体内の抗原量を調べる検査。

感度はお世辞にもあまり高いとは言えず、自動分析機で行うCLEIA法(化学発光酵素免疫測定法)はまだ良いですが簡易キットで行うイムノクロマト法ではもはや正確ではないといっても過言ではないほど感度がよくありません。

 

なので抗原検査が陰性でもPCR検査が陽性なことはざらにあります。

ですが前処理を含めても検査時間は1時間弱、このスピードこそが抗原検査の強みと言えます。

 

 

 

抗体検査

 

抗体検査はこの2つの検査とはほぼ別物で体にウイルスが入ったことによってできる抗体を検査します。

 

要するに現時点で感染しているかを検査するのではなく、感染したことがあるかを検査することができます。血清検査なので測定時間は40分程度と比較的早く検査することが可能です。

 

 

 

 

まとめ

新型コロナウイルスの抗原検査について解説しました。

まとめると

 

 

 

 

検査側からすると疑いのある人すべてに完全な感染対策をして検査にあたらないといけないので(ガウンやマスク、手袋、ゴーグル、などを一人一人付け替えながら行わないといけない)とても時間と神経をつかいます。

 

1日も早く治療薬ができ、終息することを祈ってます。